元子役の声優は成功しやすいのか?そうだとすれば成功しやすい理由はなにか?

記事のリクエストをいただいた。

宮野真守さん、水瀬いのりさん等、人気声優さんは子役出身者が多いように思えます。やはり、子役出身者は幼少期から演技の基本を叩きこまれてる分、デビューがはやくなり、若くして成功しやすいのでしょうか?梶裕貴さんも過去に「(元)子役の人を、すごい、羨んでる」とおっしゃっていて気になりました。

リクエストにある梶裕貴さんの発言というのは、調べたところ、アニメ『絶園のテンペスト』の限定版BDの第7巻に特典として付いているオーディオコメンタリーの発言だと思われる。

梶裕貴「俺さ、子役の人を、すごい羨んでる」
内山昂輝「子役上がり?」
「て言うとなんか悪く聞こえちゃうけど、ちょっとこれはもう嫉妬に値するくらいの、コンプレックスがあるんだよね」
内山「どういうこと?」
「なんかみんなすごくて。なんでこんな魅力的なお芝居するのかなって」
豊永利行「買い被りすぎだよ」
内山「褒め合ってもしょうがないだろ?」
「いや、別に逆に俺がなんと言われようとどうでもいいんだけど、ほんとに俺は憎いほど羨んでる」
参考:こえそく!

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元子役の声優は成功しやすいのか?

私は養成所の講師でもなんでもなくただのファンなので、実際のところ元子役は成功しやすいのかどうかはわからない。しかしながら、確かに元子役の有名声優は多い

例を出せば男性声優では、上に挙げられている内山昂輝や豊永利行、宮野真守、入野自由、浪川大輔、日野聡、小野賢章、木村良平などがいる。女性声優では悠木碧、水瀬いのり、花澤香菜、平野綾、黒沢ともよ、尾崎由香、飯田里穂などがいる。

名前を挙げてみるとその多く(特に男性声優)は演技力が売りの声優であることに気付く。有名男性声優の所属事務所は劇団ひまわりであることも多い。実際に子役として指導を受けた経験は私にはないが、子役のレッスンはめちゃくちゃ厳しいと聞く。実際に子役経験者のブログを見ると、その厳しさが伺われる。

毎週厳しい先生の元で泣きながら稽古を受けていたのは覚えています。「アメンボ赤いなあいうえお」って聞いたことある人もいるかもしれませんが、ああいうのをひたすら発声練習でやらされました。演技レッスンの会場に着いてから、入り口までの階段を登る度に憂鬱な気持ちだったのは鮮明に覚えています。
引用:いつまでもアフタースクール

テレビでも坂上忍などが小学生くらいの子供に怒鳴りつけているのを見ると、テレビのヤラセを抜きにしても厳しい世界だなと思う。幼稚園に行く前からそんな演技指導を受けているのだから、演技が上手くなるのも当然といえば当然だ。


引用:公式サイト

2019冬アニメの『どろろ』の主役のどろろ役は子役の鈴木梨央が演じている。これがまた上手い。中学生だから屈託のなさは当然あるとして、わざとらし過ぎない演技で心地よい。4話で妖刀似蛭に操られそうになるところも、まるでベテランの風格があった。ちなみに彼女は歌も上手いし、実写での演技にも定評がある。

なぜ元子役は成功しやすいのか?

演技が上手いからというのはもちろんあるとして、それ以外の要因を考えてみる。多くの子役の主戦場は舞台であるが、舞台の演技はかなり大袈裟である。これは遠くの観客にも伝えるようにあえてそうしているのだけど、舞台俳優がテレビドラマに出ると表情をアップで撮れるので今度はうるさく感じてしまう。

一方アニメでは過剰な演技が必要になる。それは以前このブログで述べたようにアニメの動きや表情は乏しいから、多少は誇張した演技をしないと伝わらないからである。したがって舞台俳優経験者と声優は相性がいい。テレビ俳優がアニメ声優をやると棒読みに感じるけど、舞台俳優がやると違和感が少ないのはこのためだと思う。

もう一個は身もふたもないが、顔がかっこよかったり可愛かったりするからだろう。俳優だから当然容姿も重要である。一方、声優も顔出しが当たり前になって見た目が良くないとなかなか売れないのが現実になっている。

まとめ

元子役声優が成功しやすい理由を考えてみた。しかしながら、私たちが認識できているのが成功した声優ばかりであるから、元子役声優が成功しやすく見えるだけかもしれない。成功している声優の裏には数多くの夢破れた声優がいて、成功するかどうかなんて結局は、元子役かどうかよりも、その個人の才能なのだと思う。

個人的な好みで言えば、元子役やアイドルの声優よりも生え抜きの声優の方が好きだったりする。最初から声優を目指して努力してきた人をちょっとは贔屓して応援したいなと思っている。


色々ドタバタしていて記事の更新遅くなり申し訳ありません。

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