緒方恵美が森友学園および加計学園に対してネトウヨの認識と一にする発言をTwitterでおこなった。発言は以下の通りです。
国会の1日分の運営費・交付金て、いったいどのくらいの額面に? それを何十日もかけて審議するのと、某問題の赤字額と比べたら…?
悪いことは悪い。追求も必要かもですが、その時間をかけて、もっともっと議論して欲しい、本当に必要な議題は山のようにあるはず。
本当に国民を思う議論を。どうか。— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) April 28, 2018
この問題について話すと、どうしても政治的な話題になるので記事にしないつもりだったのだが、記事にしてくれと頼まれたので一応書きます。
まず、この発言について頭が悪いなあと思うのは、モリカケ問題の赤字額?と国会の運営費を比べていることです。
そもそもを言えば、安倍総理含む政権側および財務省が、このような杜撰な管理をしていなければ問題にすらならなかった。モリカケを放置しておけば自民党がさらに税金の不明瞭な使い方を重ねていたことは明らかであり、税金の無駄遣いをしているのは自民党側であるのは明らかです。
これを無視して野党側の追求や審議拒否は税金の無駄というのは問題外です。
さらに審議拒否に関しては、以下の記事に簡潔に解説されています。
https://hbol.jp/164739?display=b
重要なところを引用すると
現在の国会の慣行では、野党の取れる手段は極めて限定されます。国会審議で追及しても、そもそも答弁等に信頼がおけないのですから、意味はありません。内閣不信任案を提出する手もありますが、一国会で一回しか提出できず、しかも多数派の与党に否決される可能性が高いです。議長や議院運営委員長に改善を求めても、与党議員のポストとなっていますので、言うだけに終わる可能性も高いのです。
そこで、野党はやむにやまれず、審議拒否という手段に出ることになります。政府与党の国会対応に、重大な問題があるという主張を可視化して、世論を味方につけるのです。
つまり公文書改竄や虚偽答弁を連発している自民党は国会の場で追求しても意味がなく、それ以外で対抗できる方法の答弁拒否しか取る方法がないということだ。
共謀罪関連法案に審議拒否しなかった共産党までもが審議拒否している。公文書改竄というのがどれほど大きい問題なのかと言うことをわかっていないのが、この緒方恵美の発言です。公文書は民主主義国家の根幹です。民主主義国家としての体をなしていないのが今の自民党政権の日本です。
まとめサイトによる若者の右傾化
ただ緒方恵美だけを責めるわけにもいかない。実際、公文書改竄や森友加計問題の重大さを理解していない日本人は多数いると思われます。内閣支持率もいまだに30%を維持している。
特に20代の男性はネトウヨ系まとめサイトとTwitterのネトウヨの影響が強いからか、いまだに安倍総理の支持率は60%以上あるというデータもあります。実際、緒方恵美のこの発言のリプライに賛同する声も多数寄せられています。アニオタのネトウヨ率は高いので、むしろ賛同の方が多いのではと思う。
緒方恵美もそういう多数いる公文書改竄やお友達政治の重大さを理解していない人の一人なのでしょう。なぜこういうことになるのかと言えば、学生時代に政治に関係する授業が非常に少ないため知る機会が少ないからです。まあこれも愚民化を目指す政権の政策でもあるのですが。
ただ緒方恵美の場合は昔から安倍総理のファンだったようなので、熱狂的な自民党支持者なのかもしれませんが。
安倍首相、今日はフレンドリーモード!ステキーw #笑っていいとも
— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) March 21, 2014
どうしても日本は権威主義的だし、民主主義を自分で勝ち取ったこともなく政治意識も低い国なので、たいした信念もなく政権側に付きやすいのかなあとも思います。
声優の政治的発言の是非
さて、まあ私は軽蔑というか残念だなあと思いますが、緒方恵美が内心でどう思ってようと自民党支持者だろうと別に構いません。緒方恵美の信条を変えるためにブログを書いたわけではありません。しかしながら、それをTwitterで発言するというのはどうかと思います。右寄りの発言だろうが左寄りの発言だろうが叩かれるのに決まっています。
例えば過去に小山力也がブログで
俳優の菅原文太さんが、生前、お話してらした由、
勇ましい事を言う奴は、そいつは、いつも絶対安全なところにいる。
ああ、そうだよなと思います。
人に覚悟を強いるなら、映画のインディペンデンスデイの大統領みたいに、自分が一番に飛び立つべきだ。
それが本当だよなと思います。
表現の自由、言論の自由。
権威主義は嫌いです。
異を唱える奴は潰す、そういう考えでは、本当の信頼は得られない。
http://blog.livedoor.jp/rikiya_no_kimochi/archives/1870570.html
と安倍総理批判と取られる文章を書いたときも批判がありました。私は小山力也の意見に全く賛成なのですが、やはり私が緒方恵美の意見を問題外だと言ったように、これを気に食わないとする人はどうしても出てきます。
海外では芸能人が政治的発言をすることは大いにありますが、日本ではやってもいいことはないと思いますね。というか日本の芸能人はあまりに政権側が多すぎて、発言する意味もないかと思います。
追記(5/4)
緒方恵美が上記の件に関してツイートをしました。
お騒がせをして、すみませんでした。
心配の声もたくさん届きました。でも、私個人は大丈夫。なので心配しないでね。本当は、何も語らないままでもいいと思っていたのですが、…特に、まだ若い皆さんのために。良い機会でもあるので、ひとつだけは、きちんとお伝えすべきではないかと思い直し、…⇒
— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) 2018年5月3日
私の件の発言は、多くの方が理解してくださっているように、政治的なツイートではありません。
私自身は特に肩入れしている政党はない。その時々でみつめて、今はこのためにここの党に…という感じで投票しています。ではなぜ?
…よく、前後合わせて読んで頂ければ、ご理解頂けるかと思います。⇒
— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) 2018年5月3日
若い皆さんへ。
いま、私に起こっていること。
それを、よく、観て下さい。
いろんなことを、いろんなひとが口にして、さらにそこからまた、…
とてもいい「人間観察」の機会だから。「いろんな景色 みつめながら 真実 みつけよう」
物事を読み取る力。
想像力と分析力。
つけて、生きて。…強く。— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) 2018年5月3日
批判の声は、いつでも大きい。
同調の声は、いつも大概静かで…でも、今回は、本当にたくさんの皆様が、理解して下さっている声を届けてくれた。だからです。力を、ありがとう。
今後も皆様に元気になって貰えるような作品・番組・音楽・ステージ作り、頑張ります。>皆様 https://t.co/mg5AIZprES— 緒方恵美@EARLY OGATA BEST5/30発売! (@Megumi_Ogata) 2018年5月4日
まず、政治的ツイートではないとのことですが、国会に触れておいて政治的ではないというのはどういう意味か私にはわかりかねます。あと中立ぶるのもどうかと思いますね。右でも左でも同じですが、私は中立だけどと前置きする人は大抵どっちかに政治的に偏っています。
次に「いろんな景色 みつめながら 真実 みつけよう」は緒方恵美作詞の『wataridoriみたいに』の歌詞ですが、いい言葉ですね。私も緒方恵美さんにこの言葉を送りたいと思います。自分に対する同調意見だけでなく批判も含めて、いろんな景色を見つめながら真実を見つけたほうがいいですよ。