22/7(ナナニジ)のリーダー帆風千春の卒業について思うこと

12月23日の22/7(以下ナナニジ)の4周年記念配信で、リーダーを務めていた帆風千春(佐藤麗華役)の来年2月いっぱいでの卒業が発表された。ナナニジは11人のグループだが、メンバーが卒業するのはこれで2回目で、1回目は昨年末に斎藤ニコル役だった花川芽衣が卒業している。

花川芽衣さんの場合は、体調不良で長期休業していた後での卒業だったため、卒業するのも止むを得ないという雰囲気はあったが、今回の帆風千春さんの卒業に関しては青天の霹靂で、衝撃的だった。先日は「11」と銘打った配信ライブで、これから11人で活動していくと宣言し、卒業発表の直前にはパシフィコ横浜での単独ライブが発表されていただけに、急転直下という感じだった。確かに、ずっと声優に憧れているとブログなどでは語っていたし、11人の思い出づくり企画をしたり、メンバー全員が大事な配信だと口を揃えて言っていたりと、今思えば、色々とその予兆はあった。

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帆風千春について


配信ライブ「11」のダイジェスト映像より

ナナニジに特に興味のない方に、帆風千春さんはどんな人だったのかを簡単に説明しておくと、ナナニジのリーダーでメンバーの精神的支柱だった。メンバーの中では歌唱力が高いとされ、楽曲のソロパートも多く受け持っているし、ゲーム『22/7 音楽の時間』ではLiSAや藍井エイルなど比較的歌唱力が高いとされるアーティストのカバーを担当していた。

またバラエティー番組『22/7 計算中』でも前に出ることが多く、三四郎の相田周二との絡みは、番組の見どころの一つにもなっていた。ナナニジを離れれば、公表していないものの、響所属の愛美の妹であることはほとんど公然の事実となっていて、顔もよく似ている。

そういうメンバーであるから、帆風千春さんの卒業はナナニジにとって大きな損失になる。特に歌唱パートとバラエティーでの換えが効かない。花川芽衣さんの卒業のときは、代わりに河瀬詩さんが加入したが、花川芽衣さんがそもそも大人しいキャラクターだった上に、河瀬詩さんのポテンシャルが高かったために、みんな割と受け入れられた人が多かったと思うが、帆風千春さんの代わりを探すとなると相当難航すると思われる。一応可能性だけで言うなら、佐藤麗華役は継続というのもないことはないかもしれないが、そうならそうと言うはずなので、中の人も交代、もしくは佐藤麗華ごと卒業になると思われる。

帆風千春の卒業の理由

帆風千春さんは卒業の理由を次のように語っている。

22/7で佐藤麗華という役を頂き、声優として大きな一歩を踏み出すことが出来ました。そして、様々な役に出会うたびに、声優としてのお仕事へのやりがいを更に強く感じるようになりました。
そうした中で、声優として新たなステップに進みたいと、スタッフさんと話し合いを重ねた結果、「卒業」という選択をさせて頂きました。
22/7公式ブログ

一応、ナナニジは「声優アイドル」という肩書きでやっているから、声優ということには変わりない。とはいえ、秋元康プロデュースのアイドルなので、握手会(現在はオンライントーク会)などがあり、アイドルの仕事の方が多いのは事実だ。また事務所がナナニジのために設立されたバズウェーブという弱小事務所で、なかなか声優仕事が回ってこないというのもある。

ナナニジはアイドルの割には露出が少ない(基本的にはキャラクターの姿がメイン)し、声優にしてはアイドル的な仕事が多い。声優オタからはアイドルとして見られ、ドルオタからは声優として見られて不遇なポジションでもある。そのアンバランスさがナナニジの魅力でもあるのだが、メンバーにしてみるとオーディションに応募したときとのギャップの違いに悩むこともあったんじゃないか

声優として新たなステップに進むために卒業というのは、言い換えれば「ナナニジにいても声優として売れる未来がないから卒業する」ということに等しいだろう。これは別にナナニジを辞めることを責めているわけではなくて、そういう選択もありだなとは思う。しかし、ナナニジをやめたからと言って、声優として売れるかどうかは別だし、実際問題として簡単なことではない

ナナニジは一応ソニー系だから、ナナニジ自体が解散したあとは、声優志望のメンバーにはアニプレからの仕事が回ってくるんじゃないかと私は思っている。すでに何人かはアニプレのアニメにモブとして出演している。とはいえ、なまじっかナナニジが中途半端に売れてしまったために、普通にやっていればグループの解散自体も結構先のことになりそうで、さらに声優にナナニジのキャラクターのイメージが付きすぎたために、他のアニメにキャスティングしにくいというのもあるかもしれない。ならば、辞めてしまった方が…と考えるのは不思議ではない。

また姉の愛美さんの存在も大きかったのではないか。姉が声優として活躍しているのを間近で見て、声優への憧れが以前よりも高まっていたというのはありそう。帆風千春さんと声優になる前から仲の良い直田姫奈さんも、今年の3月にバンドリの「Morfonica」の桐ヶ谷透子役を獲得し、自分も負けられないという気持ちにもなったかもしれない。

事務所移籍はあるのか?

ナナニジを辞めるということは、当然ながら事務所も辞めるだろう。そして、まさか次の事務所も決まっていないのに辞めるという無鉄砲なことは流石にしまい。なので、どこか別の事務所に既に移籍が決まっているのだと考えられる。

最も可能性が高そうなのは、響やその派生する声優事務所で、姉の愛美さんが所属しているし、響は縁故採用的なものも多いからすんなり入っていける。ブシロードなら姉妹で活動させようと考えてもおかしくない。しかし、響に入っても結局やることは、バンドリやD4DJなどの自社コンテンツでのライブやアイドル活動的なものであり、ナナニジにいるころと大差がない。響に入るためにナナニジを辞めたのだとしたら、声優云々よりも単にナナニジの未来に悲観しただけという気がしないでもない。

あとは秋元系アイドル卒業後の声優志望を多く受け入れているクロコダイルなどが思い浮かぶ。一般的にナナニジは声優としてのキャリアとは見做されないと思うので、本格的に声優仕事ができると思われる大手事務所は取る可能性が低いと思う。

22/7の未来はあるのか?

卒業する決心をした帆風千春さんには頑張ってほしい。いつかアニメの主演で声が聞ける日を楽しみにしている。一方で、22/7はどうなるのだろうか。

22/7はメンバーの休業が多いグループとしても知られる。ついこの前まで、河野都役の倉岡水巴さんが体調不良で休業していたし、その前は東条悠希役の高辻麗さんも体調不良で休業していた。花川芽衣さんの休業と卒業は前述の通りだし、さらに来年1月からは柊つぼみ役の武田愛奈さんも学業専念を理由に休業が発表されている。つまり3月からは9人の活動になる可能性が高い

CDの売れ行きは好調なものの、ゲームのアプリの売上は芳しくない。なにより帆風千春さんの卒業は他の声優志望のメンバーに少なくない影響を与えただろう。天城サリーさん、海乃るりさん、倉岡水巴さん、高辻麗さんは声優志望だと私は認識しているけど、いつナナニジを卒業してもおかしくないんじゃないかとすら思う。勝手な想像だが、武田愛奈さんの学業専念による休業も、帆風千春さんの卒業を知って、自分も将来について改めて考えた結果なんじゃないだろうか。前述の4人は声優としてのポテンシャルは低くないと思っているし、特に天城サリーさんは英語も話せるバイリンガルで、バラエティー適性も高く、重宝される人材だと思う。現に海外イベントのアニプレのコーナーのMCに既に引っ張りだこだ。

ナナニジの将来のことを無視するのであれば、卒業したほうが彼女たちにとっていいのかもしれないし、私もアイドルメインではなく、声優として活動している4人を応援したい気持ちもある。本気で声優をやりたいなら、アイドル活動に疲弊させられるナナニジから早めに解放されたほうがいいとは思う。とはいえ、ナナニジは一応アニプレが絡んでいるので、ナナニジに残るのと、卒業して他事務所に所属するでは、10年後にどちらが声優として活躍できているかを予想するのは難しい。

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22/7
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