青天の霹靂だった。岡本信彦、悠木碧、石川界人、鬼頭明里、ファイルーズあいなどの有名声優を擁する声優事務所のプロフィットが、2022年3月をもって閉鎖を発表した。
プロ・フィットはプロダクションの根幹たる「責任あるマネジメント」を近い将来、所属声優に行う事が出来なくなってしまう為、プロダクション業務を2022年3月末に「閉鎖」する事を本日発表させて頂きます。(引用元:公式サイト)
所属声優は2022年1月から他事務所への移籍を開始し、3月にはそれを終えるとしている。
今後「所属声優」に関しましては「2022年1月」より随時、移籍・独立等を支援し、「2022年3月末」までには100%の「所属声優」の移籍・独立を完遂したいと思っております。
プロフィットは声優養成所を経営している。その生徒や、移籍の難しい新人声優は岡本信彦の新しい事務所に移籍、また、現場マネージャーも新たなプロダクションを設立し、声優を引き受けるとしている。
一つ目は初期の頃から所属してプロ・フィットを長年支えてきてくれた「岡本信彦」が、今回の件で「プロダクションを設立」し、移籍のし辛い「新人声優」を全て受け入れてくれる事を申し出てくれ、本当に感謝しております。
プロ・フィットの新人達を育成してきた、「プロ・フィット声優養成所」で現在勉強している生徒も岡本信彦が受け入れてくれるとの事で、養成所生への詳細は別途、養成所インフォメーションにて発表させて頂きます。
二つ目は現在活躍している声優を陰日向となり支えている現場マネージャー数名も若干名の所属声優と一緒に「プロダクションを設立」して、引き続き支えてくれる事になりました。
さて、プロフィットが閉鎖する理由はなんなのか。そして所属声優の移籍先はどこになるのかを考えていきたい。
プロフィットの閉鎖理由はなにか
事務所の閉鎖となると、真っ先に思いつくのは資金難による経営悪化である。コロナ禍ということもあり、企業倒産も相次いでいる。しかしながら、プロフィットは前述の通り有名声優が多数所属する声優事務所であり、若手声優もファイルーズあいや鬼頭明里をはじめ、現在の売れっ子声優が顔を揃えている。
また、プロフィット声優養成所も経営しており、こちらの本科は受入人数が少ない一方で、合格者の多くは声優として活動できるため、声優志望者にとって人気で、かなり高倍率とされている。2020年はコロナ禍で募集自体がなかったはずだが、2021年は新規受講者を募集していた。これも経営難というわけではないだろう。プロフィットが潰れるなら他の声優事務所はもっと潰れていてもおかしくない。
そこで、ヒントになるのは声明文の次の文章だ。
ただ今後数年間、責任のあるマネジメントを行うには厳しい状況にマネジメント事業部が陥ってしまう事が確実になり、数年とはいえ未来ある声優の時間をプロダクションの都合で奪う事は出来ないと判断致しました。(中略)ただ責任あるマネジメントが出来る状況の内に「所属声優」また「スタッフ」全員に対してシッカリした引継をする為に、今回の「閉鎖」と言う決断をした
注目するのは「数年間」というところである。今後ずっとではないということは、数年後には現在発生している問題が解消する見込みがあるということだ。見込みがあるのに閉鎖になったというのは、「引き継ぎが上手くいかないから」だとしている。
したがって、最も可能性の高い予想は、運営や教育を行っている重要スタッフの多くが、なんらかの事情でプロフィットを辞めるということだろう。今から新しくスタッフを入れて教育するにしても、一人前に成長するためには数年間かかる(そしてその時間は未定)ので、この文章に合致している。マネージャーは新プロダクションを設立するということなので、マネージャーではなく、その上のスタッフだとも推察される。
社長の健康問題という説もあるが、同社長が代表を務めているサウンド・ウィングは支障なく存在すること、リンクプランに関してもなんの発表もないことから、可能性は薄いと思っている。
では、そのなんらかの理由はなにか。いかがでしたかブログみたいで申し訳ないが、これは分からない。おいおい分かってくることもあるかもしれないので、そのときは追記したい。
所属声優の移籍先はどこになるか
現在プロフィットの所属声優は次のとおりである。
男性声優
石谷春貴、石川界人、岡本信彦、小林康介、杉崎亮、相馬康一、高橋伸也、堀江瞬、増岡太郎、峰健一
坂泰斗、関幸司、渡辺紘(準所属)
桐明衝、津田拓也、川田祐、松岡洋平(預かり)
女性声優
石上静香、石見舞菜香、岡田幸子、鬼頭明里、高森奈津美、長妻樹里、中根久美子、羽月理恵、升望、三宅麻理恵、森沢芙美、悠木碧、長谷川育美、ファイルーズあい
高柳知葉、首藤志奈(準所属)
真中桂子、大島美咲、田中那実、美坂朱音、飯田ヒカル、酒井美沙乃、菱川花菜(預かり)
このうち、準所属や預かりなどの多くは発表の通り、岡本信彦の設立する新プロダクションに移籍ということになるだろう。準所属に関しては、すでに声優としての露出も多いので他事務所への移籍も考えられる。また、プロフィットと同系列のリンクプランやアセンブルハートの処遇も明らかになっていない。存続するなら、こちらへの移籍もありえる。
特に注目されるのは、石谷春貴、石川界人、堀江瞬、石上静香、石見舞菜香、鬼頭明里、高森奈津美、長妻樹里、三宅麻理恵、悠木碧、長谷川育美、ファイルーズあいなどのよく出ている若手声優ではないかと思う。第一線の声優が揃っているのでどこにでも行けそうではあるが、青二プロダクションや大沢事務所などが候補として挙げられそうだ。
石見舞菜香は茅野愛衣や花澤香菜をリスペクトしているので大沢事務所が考えられる。Twitterでもちょっと意味深なツイートが先日あった。
今日はとてもいい日でした…😳✨
やっぱり先輩はすごいなぁ…と何度も思いました…!!!!
なかなかがっつり先輩の背中を見ることが出来ないご時世ですが、たまにがっつり見られる時間があると、バシバシ刺激を受けます😳
この心のキラキラを大事にしていきたいです😳✨✨— 石見 舞菜香 (@_manaka_430) November 2, 2021
他にはマウスプロモーションなども考えられる。プロフィットを退所した声優が行きがちなイメージがある。ファイルーズあいや鬼頭明里はテレビ番組での露出も多いので、ひょっとすると芸能系事務所という可能性もないわけではない。ただ、2人とも女優志向という感じでもないとは思うので、青二プロダクションあたりかなと思っているが。石上静香は元々81プロデュース所属だったので、出戻りもありうる。
順次、移籍先が発表されていくようなのでそれも追記していきたい。
追記(12/15):プロフィット所属声優の移籍先が発表されました。
岡本信彦、増岡太郎、高橋伸也、相馬康一、杉崎亮、峰健一、小林康介、堀江瞬、関幸司、桐明衝、津田拓也、川田祐、松岡洋平、塩屋翼、森沢芙美、升望、高森奈津美、中根久美子、岡田幸子、三宅麻理恵、羽月理恵、長妻樹里、鬼頭明里、石見舞菜香、長谷川育美、ファイルーズあい、高柳知葉、首藤志奈、真中桂子、大島美咲、田中那実、飯田ヒカル、酒井美沙乃、菱川花菜の男性声優14人と女性声優20人はラクーンドッグへ移籍となった。ラクーンドッグは岡本信彦の設立する新事務所だ。
そのほかの移籍先は
悠木碧:青二プロダクション
石上静香:大沢事務所
石谷春貴:大沢事務所
坂泰斗:大沢事務所
渡辺紘:ケンユウオフィス
石川界人:ステイラック(2/1追記)
となっている。
青二や大沢が主体になるとは思っていたが、岡本信彦の新事務所以外に移籍する声優は少なかった印象だ。ちょっと予想外。石見舞菜香のツイートは全然関係なかったですね。ごめんなさい。