青木志貴さんが性自認は男でパンセクシャルだと告白

声優の青木志貴さんが、性自認が男であることを告白し、またパンセクシャル(全性愛者)だと発言したことが話題になっている。よく女の子が好きという女性声優がいるが、そういうただの営業ではなく、真剣に声優が自分の性自認や性的指向について発言するのは異例のことで、良いきっかけになるのではと思っている。

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青木志貴さんとは

まず青木志貴さんのプロフィールを簡単に。1990年1月14日生まれの30歳で、富山県出身。私も地元が富山だし、貴重な富山県声優なので応援している。フランス人とのクォーターで、2013年にファミ通ゲーマーズエンジェルになっている。

このときに初めて志貴さんを知ったが、それは青木志貴という声優がいると知ったわけではなかった。なぜなら当時は芸名が違っていたし、声優でもなかった。ただファミ通ゲーマーズエンジェルは声優の卵の合格率が異常に高かったので、声優になるのは既定路線だったんだと思う。同オーディションでは青二プロダクションの一木千洋さんも合格しているし、マウスプロモーションの高井舞香さんも最終候補に残っている。その後も青二の奥谷楓さんが合格している。

青木志貴さんの最も有名な役はアイドルマスターの二宮飛鳥で、アニメよりもゲームで多く活躍している。しかし、最も活躍が見ることができるのはYouTubeかもしれない。チャンネル登録者数は8.46万人(3/8現在)で、ファッションやメイクなどについて発信している。またGreenEyedMonster(GEM)というアパレルブランドもプロデュースしており、活動は多岐に渡っている。

LGBTQを告白

そんな志貴さんがLGBTQであるとYouTube上で告白した。動画はすでに44万回が再生されている。その中では自身の性自認が男であると語られている。

完結に言うと、性自認は男です。これは今までずっと言ってこなかったんだけど、初めて言います。

これまでは事務所や仕事の関係で隠していたが、30歳になり事務所も発表を認めてくれたらしい。30歳にならないと許可されない声優業界の風習は謎だ

声優デビューしたときから一人称が僕だったし、声優を志したのも女性でも男性の声を演じることができるからという理由だと過去に語っている。

声優なら、自分の男役がやりたいという夢もかなうと思ったんです。これは完全にボクのわがままで、なかなか理解されにくい夢かもしれません。
引用:青木志貴の魔王式随想

さらに、最初にお付き合いした相手は女性だったこと、仲の良い男性から学生時代に告白されたときに嫌悪感を抱いてしまったこと、LGBTが原因で子供のときにいじめられたこと、両親にも拒絶されてしまったこと、理解のある先生に救われたなどが赤裸々に語られている。

なお、性転換手術に関しては声優としてすでにキャラクターの声を担当しているので、自分が男性として生きるよりもキャラクターを大事にしたい気持ちの方が強いので、行うつもりはないという。また、声優は自分という人間を消して演じることなので、女性役を演じることに抵抗はないと答えている。

一方で、性的指向に関してはパンセクシャルだと語っている。

恋愛とか性的指向という点に関しては、バイセクシャルじゃなくてパンセクシャルです。

パンセクシャルとは、私は知らなかったのだが、日本語で全性愛者を意味し、男性女性という性の区分にすらこだわることなく、人を愛することができるという指向を持った人のことらしい。

芸能人デビューする前に、志貴さんがニコニコの生放送をしていたとき、女性を好きになったと語っていたことがあったが、パンセクシャルだというのは初めて告白されたのではないか。

動画を見ての感想

青木志貴さんが性自認や性的指向を告白するのはすごく勇気が必要だったことだと思うし、声優として活動できなくなったらという話も動画の中で語しているので、悩んだ末の決断だったんだろう。だけど、動画のおかげで同じ悩みを持った人も救われるし、そうでない人もジェンダーなどについて考える機会ができたと思う。

特に、動画の後半で青木志貴さんが「性別はグラデーション」と言っていたが、すごく納得できた。LGBTが話題になったときから性自認って一体なんなのだろうかと思っていた。自分の身体が嫌で嫌で仕方がないという場合を除いて、性自認を認識するためには、ジェンダー論的に男女とはどういう存在なのかを考えないといけなくなるが、それを定義すること自体が既に性差別的な発想ではないか。

厚生労働省のサイトには「男の子の場合、女の子の遊びを好んだり、女の子の服装をしたいと望みます。また、女の子の場合には、男の子のような活発な遊びを好みます。」と書かれているが、女の子の遊びや女の子の服装って、ただの固定観念ではないだろうか。人間の中には「いわゆる」男らしい部分と女らしい部分が当然両方あると思っている。志貴さんが言うように、ジェンダーってもっと曖昧なものなんだと思う。

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こえのおと
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